商品化の為のステップチャート
アイデアの商品化を目指す時のハードルと、予備知識と、トラブル防止

グッドアイデアが閃いても、それが世のため人のためになるには、様々なステップが必要です。
アイデアを商品化するための、ステップとノウハウを、私の経験と反省に基づきご紹介します。

@ まだ、完成してません。
Aこのチャートは、独断と偏見で、主に自分のために(自分のモチベーションを保つ)書き記したものですので、何の根拠も、裏づけも、ましてや実績もありません。悪しからず。。。
B転記、複製の際はご連絡ください。


                 

ステップ1 アイデア評価シート 自分でアイデアの客観的な評価をしてみよう。 
ステップ2 発明家用事業計画フォーム アイデアから事業計画を立ててみよう。
ステップ3 マーケティング 商品を欲しがる人がいるのか調べてみよう。
ステップ4 方針の決定 商品化への参加スタイルを決めよう。
ステップ5 人を動かす知恵 協力者をその気にさせる工夫をしよう。
ステップ6 製造工程及び機能の確認 商品の試作しよう。     
ステップ7 競合品の排除 アイデアを真似されないようにしておこう。
ステップ8 価格戦略 商品に適切な価格をつけよう。
ステップ9 宣伝広告 多くの人に商品を知ってもらおう。
ステップ10 商品改良 利用者の意見を聞いてどんどん改良しよう。
ステップ11 海外展開 世界中で使ってもらおう。
付録1 資金が無くても商品化する方法
付録2 売れてる商品のキーワード 


ステップ1 アイデア評価シート
取り組む姿勢 商品インパクト ビジネススケールと背景
単なる思い付きで終わらせない為の、一番最初のステップ
アイデアの中身ではなく、外側から客観的に評価をすることで、独りよがりを防ぎましょう。
類似の商品の情報収集ができているか
  1. デパート、専門店、あるいは、見本市等で、類似商品または関連商品をチェックまたは購入しましたか。
  2. インターネットで類似品または関連商品を、をチェックまたは購入しましたか。
  3. ユーザーから、商品の購入先や使用の感想、または、問題点を聞いたことがありますか。
  4. 日本以外の国で、類似した商品にどのようなものがあるか、ご存知ですか。
  5. 特許庁の検索ページまたは、パトリス等の検索システムで類似特許を検索したことがありますか。
  6. 類似商品の製造、販売メーカーをリストアップしてますか。                       
アイデアから事業へのコスト試算ができているか
  1. 開発または改造の為の予算を想定していますか。
  2. 生産コストを、パーツ別に分けて試算しましたか。
  3. 一人、一時間当たりの生産数量を想定していますか。
  4. 梱包状態での商品体積を算定していますか。
  5. 商品のモデルを低コストタイプ〜ハイグレードタイプ等に分けて、原価の計算をしましたか。
  6. 営業、宣伝、マーケティングの為のコストを想定したことがありますか。
需要の予想をしましたか。
  1. 当該(競合)商品の国内での年間売上高又は販売数を知ってますか。
  2. 過去から現在までの販売数量の変化(増減)を知っていますか。
  3. 当該(競合)商品の平均耐用年数を知っていますか。
  4. 明確な販売ターゲットを絞れていますか。
  5. 市場占有率の目標計画を持っていますか。
  6. 今後同分野で予想される競合商品、競合技術を知っていますか。
当該分野の従来商品利用者から、商品に対する要望を自分で調べたことがありますか。
  1. ない。
  2. 調べたが判らなかった。
  3. 自分では調べてないが、当該資料(本など)を所有している。
  4. ある…1人〜3人 
  5. ある…4人〜10人
  6. ある…10人以上 
あなたのアイデアの試作品を、誰かに使ってもらい、評価を受けたことがありますか。
  1. ない。
  2. 募集中
  3. 誰も使ってくれなかった(-_-;)
  4. ある…1人〜3人 
  5. ある…4人〜10人
  6. ある…10人以上


ステップ1 アイデア評価シート
取り組む姿勢 商品インパクト ビジネススケールと背景
あなたのアイデア(商品)に関して、当てはまるキャッチフレーズは???
簡単  安全  長持ち  省エネ  驚き(なるほど)    エコ(リサイクル)  スピードアップ コンパクト ファッショナブル 低価格 
簡単 
  1. 暗闇の中でも使えますか。
  2. 軍手3枚重ねても使えますか。
  3. 真冬に手や体がかじかんだ状態で使えますか。
  4. 子供でも老人でも使えますか。
  5. 酔っ払ってても使えますか。
  6. 取り説を読まなくても使えますか。
安全
  1. 幼稚園の子供が一人で使っても安心してられますか。
  2. とがった部分がありませんか。
  3. 子供が食やすい大きさですか。
  4. 間違った使い方をしても怪我や事故のおきる恐れがありませんか。
  5. 割れたり、折れたりしやすい部分がありませんか。
  6. PL法に加入することを検討してますか。
長持ち
あなたの発明品は、従来品に比べ耐久年数がどの程度伸びますか。
  1. 耐久年数は関係ない
  2. 劣る
  3. 同程度、
  4. 2倍以下
  5. 2倍以上
  6. 4倍以上
省エネ
あなたの発明品では、エネルギーコストがどの程度削減できますか。
  1. エネルギーは関係ない
  2. コストアップする
  3. 同程度 
  4. 2倍以下
  5. 2倍以上
  6. 4倍以上
驚き(なるほど)
初めて使った人のリアクション。
(日用品、グッズもの)
  1. へエー、スゴーイ。 どこで買ったの、欲しい‐。 
  2. なかなかいいじゃない。ちよっっと面白い。
  3. ふーん、変わってるねー。
  4. ノーリアクション。
  5. イマイチ、イケテネー、欲しくねー。
  6. ナニコレー。サイテー。ダッサー。
驚き(なるほど)
初めて使った人のリアクション。
(装置、システムもの)
  1. 販売元はどこですか。教えてください。 
  2. よさそうですね。何か、問題点はありませんか。
  3. ふーん。なるほど。
  4. ノーリアクション。
  5. 誰か買う人がいるのでしょうか。
  6. 良くこんなものを商品化したなー。
エコ(リサイクル)
  1. リサイクルが可能ですか。
  2. リサイクル素材を使ってますか。
  3. エコマークの表記ができますか。
  4. 他の物をリサイクルさせるのに役立つ商品ですか。
  5. 上手に使えば、一生使える商品ですか。
  6. その商品を作るために排出される環境汚染物質はありませんか。
スピードアップ
従来品の生産(操作、処理)スピードに対して、あなたのアイデアによる商品では、どの程度スピードアップしますか。
  1. スピードは関係ない
  2. スピードダウン
  3. 同程度
  4. 2倍程度
  5. 2倍以上
  6. 4倍以上
コンパクト
従来品に比べて体積が小さくなりましたが。
  1. 大きさは関係ない。
  2. 大きくなった。
  3. 同程度
  4. 半分程度
  5. 半分以下
  6. 1/4以下以下
ファッショナブル
なぜファッショナブルにすることができましたか。
  1. 構造自体がファッショナブル。
  2. デザイナーに頼んだ。
  3. カラーバリエーションが豊富。
  4. モニタリングを行った結果の評価。
  5. 流行の柄、素材を取り入れた。
  6. 自分のセンスで判断して。
10 低価格
従来同等品に比べて想定価格は、どの程度コストダウンできていますか。
  1. コストは、関係ない。
  2. コストアップした。
  3. 同程度
  4. 半額程度  
  5. 半額以下
  6. 1/4以下以下


ステップ1 アイデア評価シート
取り組む姿勢 商品インパクト ビジネススケールと背景
その商品を受け入れる世の中の側のキャパシティーと体制。
商品力以外に、成否を左右する要因を考慮する。
市場規模       
 
商品予想価格(又は、競合商品の平均価格)×当該商品の普及率(世帯あたり)×平均耐用年数(平均消費期間)×4400万
  1. 判らない
  2. 1000万円以下
  3. 1000〜1億円
  4. 1億〜10億円
  5. 10億〜100億円
  6. 100億以上
シーズン性
  1. 判らない
  2. 需要シーズンが特定日に限定している。
  3. 需要シーズンが特定季節に限定している。
  4. 需要は、特定の流行に依存している。
  5. 需要は、特定のイベントやアイドルに依存している。
  6. 需要は、年中安定して、特に依存しているものが無い。
地域性
  1. 判らない
  2. 需要は、日本の特定地域に限定される。
  3. 需要は日本だけ。
  4. 何らかの限定要因(生活様式、気温の高低等)がある
  5. 地域の限定は無い。
成長性
  1. 新規分野商品なので不明
  2. 需要が年々減っている。
  3. 自然要因やブーム等により増減が激しい。
  4. 横ばい。
  5. 少しずつ増加。
  6. 急激に増加
自分のバックボーンとの関係
  1. 自分自身が、当該商品分野の開発、製造、販売に携わった経験があり、ノウハウを所有する。
  2. 自分の知人友人、に当該分野商品の製造、又は、販売で協力してくれる人がいる。
  3. 当該分野は、自分の趣味または、ライフワークであり、深い知識と造詣を有している。
  4. 英語(又は、中国語その他言語)が話せる。
  5. 学校時代の友人や、教師との交流が続いていおり、相談相手となりえる。
  6. 前職とのつながりで、当該商品の製造又は販売を委託できる。又は販売ルートを利用できる。



ステップ2   発明家用事業計画(モノ造り用)

特許権の譲渡を前提にしていて、商品化は、会社にお任せ、と考えてる方も、是非、自分で、事業計画書を書いてみることをおすすめします。
しっかりした事業計画書があれば、商品化の為に企業、または第三者の協力を得る際にも強い説得材料となります。詳しい事業計画を書き始めると、際限が無く、またアイデア段階の商品では、厳密な数字にも意味が無いので、ポイントを絞って検証してみましょう。

事業計画を立てる目的
将来の予想を立てる。
ちゃんと儲かるような筋道を立てる。
何のために、誰の為に、なにをするのか、明確にしておく。
自分の計画をわかりやすく他人に伝える。

             
きちんとした事業計画を立てるということは、アイデア(事業)の中身の優劣とは、別の次元で、評価されてしまうことがあります。つまり、きちんとした事業計画もまともに書けない様では、……ということです。本末転倒で、バカバカしい限りだと思うのですが、実際、補助金の申請に伴い提出を求められる事業計画書などは、まずはじめに中身の優劣を吟味する以前に、書き方の審査があったりします。(補助金の申請等のための事業計画フォームは、当ページのフォームと異なった構成です。次のページがとても参考になりますのでご参照ください。                                          )

ここでは、街の発明家用に、アレンジして、モノづくりに絞った事業計画ガイドを作ってみました。

発明家用事業計画の見出し

ちゃんと作れるのか
  1. 構造解説書と図面
  2. 製造手順と製造時間
  3. 製造担当
  4. 製造原価
  5. 生産能力
  6. 機能、品質評価データ
本当に売れるのか?
  1. 市場の現状
  2. アイデアのセールスポイント
  3. マーケティングデータ
  4. 販売数量計画
  5. 宣伝広報活動
  6. 予定販売ルート
  7. 販売戦略
しっかり儲かるのか?
  1. 部門別事業化投資額
  2. 損益分岐表
  3. 利益算定表
  4. 計画修正案例



ステップ2 発明家用事業計画書
ちゃんと作れるのか? 本当に売れるのか? しっかり儲かるのか?
メーカーに頼む場合でも、自分なりに、作る手順や、パーツ構成を考えることで、全体のコストダウンとメンテナンス、製造時の課題を事前に把握しておくことができます。
構造解説書と図面と取扱説明書 特許明細書や図面以外に、パーツリストや組み立て図等を用意しましょう。第三者が書面を見ただけで製品モデルを作ることができるような書類を作りましょう。特に、アイデアの段階では、製品に様々な構造的バリエーションが考えられることが多いので、その時は、数種類のタイプの構造図を用意しましょう。
また、早い段階で取扱説明書を製作することも、非常に有効です。利用者の立場に立って、実際に使っている状況をシュミレーションすることで、一番使いやすい構造、機能、を設計に生かすこともできます。
取り説は、プロに頼むと、数十万円かかる場合もあるので、頑張り甲斐もあります。
製造手順と製造時間 自分で製造工程をシュミレートしてみて、全体の流れを把握しましょう。 製造手順を決定する要素は、製造時間が短くなる手順。品質にばらつきがなくなる手順。調整がしやすい手順。 等に注意して決めます。ある程度複雑なものは、製品を予め作っておけるユニットに別けておき、最後にユニットを組み上げて製品化するのが、一般的です。製造手順に沿って、各行程の作業時間を推定します。(実際には、製造のロット数が増えるほど効率があがりますので、初回製作ロット分の場合と、商品化が軌道に乗った後の目標ロット分の場合と、二通りの予想をしておけばよいでしょう。)加熱時間、乾燥時間、保持時間、等が必要な場合は、その時間に行える別の作業を当てはめたりします。製造時間を算出しておくことは、コスト計算に不可欠であり、販売価格や、利益率に関係してきます。
製造担当 各パーツの製造や組み立ては、大きく分けて、1 製造に関係するメーカーに委託する、2 自分で行う。 3 組み立てを受け持つ業者や個人に委託する。の3通りが考えられます。製品の改造や、ユーザーニーズへの対応が速やかにできるので、テスト販売レベルでは、自分で製造を行ってみることがお勧めです。自分で作れば、投資を最小限に押さえることもできます。製造ロットが多く、自分で作れない場合や、特殊な設備、広いスペースが必要な場合、外部に委託します。組み立てを専門に受け持つ業者は、当該分野の他の商品の製造に携わっていることでしょうから、その線で探し出せるでしょう。最近は、ある程度ロットがまとまったものは、中国等で生産する場合も多く、中国生産業者との橋渡しをする専門の商社(コンダクター)に相談する方法もあります。ただし、一昔前の話ですが、サンプルで作ってきた商品と、初回発注ロットが全く違う出来栄えで、トラブルが多発していたようです。
製造原価 製品一個をつくるのに必要なコストを算出しましょう。製造原価は、材料費と人件費と間接費に大別されます。材料費には、商品そのものになる素材の他、外注加工費も含みます。最低発注ロットでの発注費用を生産個数で割った場合と、通常発注ロットでの発注費用を生産個数で割った場合を算出しておきましょう。人件費は、第三者を雇った場合を想定して、製造所要時間×時間工賃×1.5 前後です。間接費は、減価償却費や水道光熱費や修繕費等が含まれます。上記人件費と材料費の合計の1/4程度である場合が多いです。単価の安い商品では、パッケージ費用の占める割合が増大します。忘れずに。
生産能力 投資コスト別、または、生産計画別に一日の生産数量、月間の生産数量を推定しましょう。おのずと、生産規模が決まります。当面の生産規模がきまれば、営業時の受注ペースや、目標が定まります。 
機能、品質データ トラブルやクレームを防ぐため、想定される悪条件や過酷な使用状況を再現して、テストあるいは調査を行いましょう。テスト項目の例としては、氷点下で保管しておき、材質の変化や割れが生じないか。2メートルの高さから落として、壊れないか。 紫外線加速テストや対候性テスト、 間違った使い方をして危険が無いか。 当該分野の商品に関する法的な制約は無いか。その他、製品の用途に合わせて、考えられる限りのケーススタディーを行いましょう。書類を見た人が、ここまで、想定して検証しているなら安心だと思ってもらえるように。




ステップ2 発明家用事業計画書
ちゃんと作れるのか? 本当に売れるのか? しっかり儲かるのか?
販売数の予想。。。その為には、市場にどの程度の需要があるか。。。商品固有の魅力や、営業力、宣伝力が関わってきます。
実際は、商品コンセプトが斬新なほど、予想は難しく、しっかりマーケティング調査をする大企業でも、的外れの商品は後を絶ちません。
市場の現状 市場の現状等の資料は、インターネットや雑誌から収集できますが、自分の言葉で、適切な量にまとめて記述しましょう。数万円する業界情報統計本を買う前に、自分でインターネットや書店で調べることをお勧めします。ポイントとしては、
どういうタイプの製品があるか。また、新製品の動向。
価格帯は、どういう広がりをもっているか。
年次別の販売台数。及び売上高。
メーカー別のシェア。
タイプ別の需要動向。
アイデアのセールスポイント 自分のアイデアが、既存の製品に比べて、どの部分が、どのように、どの程度優れているのか、わかりやすく記述しましょう。また、測定や検査したデータがあれば、それを判りやすく加工して、載せます。従来品との比較を明確にするには、従来品を徹底的に調べる必要があります。自分のアイデアには、手前味噌な評価をしがちなので、できるだけ客観的な比較評価を示すことができるように心がけてください。
ステップ1の商品のインパクトの項目から、優れた点をピックアップして従来品と比較した表を作ると、判りやすいでしょう。
マーケティングデータ では、実際に製品を購入する人から見て、製品がどの程度評価され、その製品にたいする購買意欲がどの程度なのか、を調べましょう。一般的には、マーケティングにより需要の動向やニーズを調べ、それにあわせて商品開発を行うのがセオリーですが、発明家主導の商品は、まず、核となるアイデアがありそれを商品に形作っていくため、逆になってしまうのです。説得力のあるしっかりしたマーケティングデータは、企業によるサポートを受けて商品化したり、企業へ特許権の譲渡を考えている場合には、アイデア自体に匹敵するほどの武器になります。
マーケティングの手法としては、友人、知人に、アプローチする。 インターネットのマーケティングサイトを利用する。 自分で調査対象をピックアップしてアプローチする。マーケティング業者に依頼する。等があります。自分で比較的簡単にできるマーケティングの方法を第3章のマーケティングに記します。商品が、一般消費者向けのもので無い場合、商品のユーザーを何とかして探し、色々な意見を聞ける環境を作りましょう。
一例として、フリーマーケットや、オークションでの出品により非常に多くの情報が得られます。

町を歩きながらでも調べられる情報は、結構あります。例えば、ビルやマンションで鳩やカラスよけのネットやテープ、フーセン等が取り付けられている部屋を数えていくと、鳥害に悩み、対策品を購入する人の数が、わかります。また、取り付けられている部屋の階を記録しておくと、鳥害の発生しやすい高さが判り、また、ベランダの向きや、建物の色、などから有意性のあるデータが得られれば、マーケティングの枠を超えて、新商品の開発に繋がることもありえます。
販売数量計画  売れるだけどんどん作って、もう売れなくなるまで作るというのが、従来の一般的な生産活動でした。(作ったけど思ったほど売れないという場合も良くありますが(^.^))このような場合、販売数量を超簡単に予想するには、該当商品の国内での(年間)需要数、購買意欲、商品認知率、リピート率、などを元に計算します。
例えば、「象が踏んでも壊れないめがね」の発明だとすると、初年度の販売予想は、 需要数=年間の国内めがね販売個数=3億6千万個
購買意欲=マーケティングから20人に一人が是非買ってみたいという評価であった(仮定)=1/20=0.05  商品認知率=通販雑誌や新聞記事等で10万人に商品の存在、特徴を知らせることができると予想した(仮定)       
(需要数 3億6千万)×(購買意欲 0.05)×(商品認知度 0.001)=18000となります。サイクルの短い消耗品や飲食物では、これに、商品の平均寿命や、リピート購入率などが関係してきます。

需要を無視しての生産計画があってもよさそうなもので、例えば、どんなに売れようが、ワシは、一日に100杯のラーメンしか作らん。と言う頑固親父とか、わざわざ、供給量を制限して、需要を煽ったタマゴッチといった商品もありました。(強烈な商品力が前提ですが)
アイデアグッズにおいても、潜伏期間みたいな時期を予め計算しておき、いつまでに何個売れないと資金繰りができなくなる、ということが無いようにしておくとか、一部のマニアやトップユーザーにだけ販売して、隠れた名品を計画的に演出するといった工夫が可能かもしれません。
宣伝広報活動 どういう方法で、商品の存在を世の中に知らせていくのかを予め想定しておきましょう。具体的には、業界雑誌。業界新聞。通販誌。一般新聞。折込チラシ。テレビ。ラジオ。コマーシャルデモビデオ。インターネット。店頭ポスター。ポップ。業界の見本市や展示会などへの出品。 また、有効な広報のパターンとしては、口コミ>記事>広告 という順番で、特に、テレビ番組で、耳寄りな話し風に商品が紹介された場合、大きな反響があるらしい。
業界雑誌、新聞の広告代は、小さいもので5万円から半ページで20万円以上のケースが多いようです。継続掲載で大幅に値引きしてくれます。
通販は、宣伝をかねた販売方法で、最近売上高も急増していますが、業者によっては、ページ製作料の負担を求められる場合があります。製作料が不要な場合でも、カタログ作成や、受発注の費用を割り振られるため、卸価格に反映し、販売高に応じた広告費用と考えることができます。
折込チラシはチラシの作成料と新聞への折込代がひつようです。チラシの作成は、カラーA4で1万枚で20万円〜40万円程度で、版下ができるとあとは、1万枚で5円〜20円程度になります。折込み代は、一枚1円程度だったと思います。
デモビデオ  店頭で流すエンドレスのコマーシャルビデオを、専門の業者に依頼すると、2分程度で、テロップ、ナレーション、BGM付で30万〜50万円位必要です。最近のパソコンであれば、自分で編集できるので、自作のコマーシャルビデオも可能でしょう。
インターネット 例えば、おなじみの楽天市場に出品しようとすると、毎月5万円の出店料が必要で、最低6ヶ月(12ヶ月?)の契約が求められます。また法人が対象なので、個人事業者はだせません。(数年前の話なので、現在は判りませんが)
展示会、見本市での出展 ごく一般的な見本市の展示ブースは、3日間、屋内展示場の場合3×3mの大きさで、15万円〜20万円程度の出展費用が掛かります。これに、備品のレンタルや照明などが、別途数万円必要になります。公的機関の関与する見本市では、もっと安かったり、助成制度により、費用の減免をしてくれる場合もあるので、確認してみてください。見本市では、業界の関係者が多く来るので、特に卸販売を考えている場合や、販売ターゲットが絞り難くい商品の場合、有効です。また、詳しい説明が必要な商品よりも、ビジュアル的にインパクトがあったり、動きを伴う商品の方が、向いてます。
予定販売ルート  どういうルートで商品を販売するかを予め想定しておきましょう。具体的な例としては、小売店舗、問屋または商社、通信販売、ネット販売、ノベルティー関連、官公庁、自治体公共団体、製造メーカー、
当然のことですが、販売ルートに応じて、掛け率が変わります。
以下、具体的な事例を挙げると。
100円均一の店 コンタクトしてないのでわかりません。 

ホームセンター  コネなどが無ければ、単品の商品で直接取引きするのは、非常に難しい。(業務が煩雑になるから) 店舗のオープン時などに、召集されて、店頭で働かされたりすることが日常的にある(らしい)。通常は、ベンダーといわれる中間業者に商品を卸して、ホームセンターで販売してもらいます。ベンダーへの卸価格は、モノによりますが、30%〜45%程度と非常に厳しくなります。
ホームセンター向けの商品として、予め定価を高く設定しておく会社もあります。強力な販売力が魅力ですが、生産者のなかには「商品の墓場」、と呼んでいる人もいます。

東急ハンズ  売り場の担当者が仕入れの権限を持つという、独自のシステム。充実した品揃えをモットーにしているので、アイデア商品は、特に歓迎されやすい。メーカーとの直接取引きも、スムーズに行える体制をとっている。担当者は、受け持ち分野の商品動向やニーズに詳しいので、有益なアドバイスを得られることもある。卸価格は、55%〜65%程度。アンテナショップとしても、有効ですが、店舗ごとに取引を行い、受注、発送も店舗単位になるので業務は多少煩雑になります。

ロフト 一般のデパートと同様に仕入部門があり、専任の担当者がいます。新規の取引は不可能ではないようですが、特に商品が単品の場合、実績のある中間業者を通しての納品を勧められます。卸価格は、中間業者への卸価格は、40%〜50%程度のようです。店舗数は、ハンズの2倍近く、
25店舗あります。最近コンタクトした所、更に取引条件が厳しくなっており、直取引の場合、かなり高価な専用のパソコン受発注用のソフトシステム導入を求められます。
実店舗卸業者  卸業者の存在理由としては、販売ネットをもち、多くの小売店からの受注発送を受け持ってもらえ、在庫をしてもらえる。という点です。卸業者を利用することは、これらの業務を手数料を払って外部に委託すると考えることができます。小売価格の10%〜30%程度をマージンとしてとられます。(もちろん小売店のマージンが更にかかります。)
ネット卸(販売)業者  最近、様々なカタチで、ネット上での商品販売、或いは、紹介、取次ぎ システムが見られます。夫々当方の特徴は、、、とアピールされているので、一概に評価できません。
実際の販売サイトを尋ねてみて、取り扱っている商材のジャンルやグレードを確認して、自社商品との整合性を確認したり、1日の訪問数をチェックする、などが基本です。これらのネット卸(販売)業者のページを、販売という目的で捉えず、多くの人に商品の存在を知ってもらう宣伝と考える事も出来ます。自社名、商品名でネット検索が可能な場合、閲覧者が自社ホームページに訪問してくれることもありえます。
販売戦略 アンテナショップ
実際に店頭で商品を並べると、どのくらい売れるのか、どのタイプに人気があるのか、どういうユーザー層が購入するのか。など、商品の生産や販売に重要な情報が、いろいろ判明してきます。
これらのデータを収集する為に、一度に沢山の店舗で販売する前に、一部の店舗、又は一部の地域で先行販売を行うことがあります。アンテナショップとも言われ、様々な購買層を持ち、決まった価格を維持してもらえ、適切な顧客対応ができる販売店をアンテナショップとして選びユーザーニーズの把握に努める必要があります。
そんな悠長なことしてられない、という人もいるかもしれませんが。……

お試しセール
知名度の無い商品を買ってもらうのは、大変です。期間を限定して、割引価格で販売し、商品の良さをまず知ってもらうという、手法もよく用いられます。お試しセールで数量を限定し、期間も限定しておけば、販売価格の乱れを嫌う小売店からのクレームも受けにくくなります。

委託販売
新規取引店を開拓するのは、なかなか大変ですが、安易な方法として、まずは、店頭に商品を並べてもらい、後日売れた数だけ精算し、残りは引き取るという手法を取ることも可能です。販売店側のリスクが少ないので、応じてくれる場合も多いようです。ただし、最近、集中仕入れをしている店舗が多く、こういう店では、個別取引ができないので不可です。

モニター販売
モニター商法というと悪いイメージが付いてしまってますが、まずは、使ってもらい商品の良さを知ってもらいたい場合に向いてます。モニター使用後気に入れば、購入してもらい、不要であれば、引き取りますという、形が多いようですが、商品力があれば、モニター販売はと口コミとの相乗効果で、大きな販売力となります。どんなに良い商品でも、モニター期間使用後購入されないばかりか、無償で占有され続けるケースもあるので、予め数十パーセントを回収不能として計画する必要があります。


ステップ2 発明家用事業計画書
ちゃんと作れるのか? 本当に売れるのか? しっかり儲かるのか?
商品の利益率。生産販売の効率。リスクに対する予防。チャンスを逃さない対応。など、

単純に言うと、、、販売価格-製造原価(+固定費その他)=利益です。

製造原価を低減化する為の方法
低コストの為の設計 ■素材の原価を予め知りましょう。
例えば、
アルミのアングル30×30 t=2 4メートル1本は、、、800円
薄手ダンボール(E段)標準品 uあたり、120円 
その他。。。最低限、主要部材となる素材の原価を把握しておくことが必要です。

■組み立て工程を予想して、全体として組み立てが簡素化できる構造にしましょう。
商品の製作にかかる時間は、製造原価に直結します。組み立てや、加工に手間のかからない構造が、良い設計のひとつの条件と言えます。具体的には、接着は、ビス止めよりも、かん合(はめ合わせ)の方が、位置が決まりやすく、スピーディーです。

■既存の加工方法を熟知しましょう。
加工法を知ることで、出来ること出来ないこと、高い加工安い加工が判ります。

■モデルチェンジや、追加仕様に備えましょう。
例えば、デザイン的に問題ない部分であれば、今後部品を付属させる可能性がある場所付近に、事前に取り付け穴を開けておく、等の手段をとることができます。

■歩留まり。
出来上がった商品(部品)が低コストであっても、歩留まりが悪いと(=不良品が多いと)コスト高に結びつきます。歩留まりが悪くなる原因は、過度に精度を必要とする設計や、不均質な素材、困難な加工方法、、等々有ります。

設計作業において、コスト意識を優先しすぎると、もっと大切な(十分な機能、安全性、耐久性、)を損なうことがありますから、通常、開発商品の第一号は、無骨で質実剛健なカタチになることが多いと思います。多くの人に使われ、設計がこなれてくることで、構造がそぎ落とされシンプルになり、低コストに結びつく、、、という流れがあります。
一足飛びにパーフェクトな設計は無理なものだと考えておいた方が良いでしょう。
部材を安く仕入れる ■仕入先の選定 
仕入れるルートによって、同じ商品でも仕入れ価格は大きく変わります。
所望する部材を仕入れることが出来るルート(仕入先)をピックアップして、その(会社)に見積もりを出してもらいます。一番、安い見積もりのところで購入すれば良い、、、ということですが、安価に購入するには幾つかのポイントがあります。

@出来るだけ、多くのルート(仕入先)に当たる。
Aここぞ、と思うルートには、腹を割って発明品の紹介から始めてみる。
B発注数量によって、価格は変わります。
C現金取引(先払い)で安価に仕入れられる場合もあります。
D場合によっては、100円ショップで購入する方が安いものもあります。
E自分の希望する値段(指値=さしね)を伝える。

仕入れルートを探すには、
インターネット検索/電話帳/実際の商品パッケージ/見本市 などがありますが、インターネットが最も簡便です。
直接検索語でピックアップする以外、例えば、当該業界団体を探し出し、そこに直接聞いてみる(川上から調べる)、とか、或いは、非常に入手ルートの不明なものは、ユーザーから辿る方法も有ります。例えば、非常に軽くて丈夫な発泡樹脂を探したいとすると、そういうものが必要とされる分野(特に趣味としての分野)を予測します。
この場合、模型飛行機 紙飛行機 での、使用が予想されるので、その分野のショップを探し出します。(困難な場合は、例えば、紙飛行機を趣味にしている人のブログなどから入手ルートを質問したりします)
ショップが判った場合、実際に部材を取り寄せたり、または、電話やメールで、その部材の製造メーカーを聞きます。そのショップの仕入先がわかればベストですが、なかなか教えてくれないでしょう。。(製造メーカーを知らない場合も有りますが、なんとか辿る方法を考えます。※1)
製造メーカーが判れば、連絡してその部材を大量に欲しいのですが、、、という話をすると、取次店を教えてくれるか、場合によっては、直接取引してくれる場合も有ります。(直接取引の場合、気をつけないと、コチラが末端ユーザーとして位置づけられてしまうと、定価で売られてしまう可能性があります。)
いずれにしても、製造メーカーには、自分が発明した新商品に欠かせない部材で、少しでもコストを抑えたい、、、という熱意を伝えることが肝心です。
取次店を(何軒か)教えて貰えれば、夫々に見積もりをお願いする、、、という流れになりますが、この場合も指値が有効な時があります。指値は、(品物や、量によりますが)ホビー用ショップの店頭価格10パーセント〜50パーセント程度が目安になるかもしれません。

ちなみに、、、ファスナーの端に取り付けるチャック引き手 というプラスチックの部品は、ある手芸店では、1個120円しますが、私は、1個8円40銭で仕入れています。但し、購入は1000個単位です。

その他、インターネットオークションやネットショップで、仕入れる という方法も有りますが、
いずれにしても、その部材の相場を知っておかないと、高い買い物をすることになります。
(オークションでは、B品を返品不可として売り切ろうとする業者もいますので注意が必要です。)
素速く作る為に 生産スピードを上げる方法として、
■作業の習熟
同じ作業を繰り返すことで、スピードが上がり、ミス(歩留まり)が減る という傾向があります。
■作業手順の見直し
作業のブロック化
ひとつの製品を1個づつ一気に完成するまで製作しようとすると、非常に手間がかかり、非効率です。効率化の為に、作業をブロック化して、ある程度数量をまとめて製作し、ストックしておく、という手法が有効です。
製作にかかる時間を分解すると、@部材や道具を揃える A加工 B加工済み品の保管C部材や道具の整理と掃除。。。という流れとなります。この作業は、1個作る場合でも、10個作る場合でも@BCの作業時間はあまり変わりません。つまり、一度にたくさん作った方が能率的、という訳です。
ブロック化する作業単位は、@ストックしやすい形状に仕上がる。A保持時間(加圧、過熱、冷却、その他)が必要なものは、そこで区切りとする。B製作されたパーツを次の工程で組み合わせることで、複数のモデルにアッセンブリできる。C余った時間、場所を有効利用できる簡便な作業 等を基準に、決定しましょう。
■作業治具の製作


■(半)自動組み立て装置の製作


■外部委託(人手を増やす)


たくさん作る為に
リスク管理 ひとつの部品の不具合で、出荷前の完成品がパーになると











高付加価値のための設計  デザイン 


















例えば、プラスチックの成型方法だけでも、、、
切削加工…硬質樹脂をNC等で、削りだす。。。樹脂歯車等
射出成型…溶けた樹脂を金型に注入する。。。最も一般的な加工法
ブロー成型…筒状パイプにエアーを吹き込み金型に沿わせる。。。各種プラボトル
真空成型…シート状樹脂の片面を金型に沿わせ、真空にして成型。。。卵トレー
押し出し成型…溶けた樹脂を色々な形の穴から押し出す。。。水道パイプ
光硬化…特定の光で硬化する樹脂を、焦点を制御した光線で加工。。。
熱線切断…発泡スチロールをざっくりと切断
ビーズ集積…ビーズを型に入れて発泡させ、型内で充填させる。。。発泡スチロール
トムソン…シート材を平面に設けられた刃で切断。。。
折り曲げ
シリコン型
タレパン
ウォータージェット





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