発明コラム

発明とデザイン                        2009/4/14
はっと 人目を引く不思議なカタチ、、、いったいこれは、何をするものなんだろう。。。???
発明品には、こういうインパクトの有るカタチをしたものが良く有ります。
     
コレは、商品を売るときの、とても大きな武器になます。
目にした消費者に、少なくとも手にとってもらえる機会が生まれるだけでなく、
雑誌やテレビでも取り上げて貰えるきっかけになり、とても大きなアドバンテージ(優位点)です。

ちょっと悪い例かもしれませんが、
カドケシという消しゴム知ってますか?
おっ、コレは!?!?   と思わず使ってみたくなる形ですが、、
使ってみると超がっかりの商品です。(作者さんゴメンナサイ)
意図することはわかるんですが、全然カドが使えない。。
(カッターで切り落として、、という指示もありますが、そんなことするのなら、普通の消しゴムでも新しい角ができます。。)
でも、大きな賞をもらい、商品化され、当初バカ売れで、多くの人に使われてます。
機能的には失敗発明かもしれないですが、、それを見た人に、インスピレーションを与え、
商品化した企業に利益をもたらした、という点からは、評価されるべき商品なんだと思います。

カドケシが売れたのは、面白いカタチをしているという以上に、
いつまでも、角が使い続けられそうなカタチをしている、、、
と、自分の脳がプチ発見(実は錯覚なんだけど)してしまうことにある。。。と思うんです。
人から説明されるより、自身で納得するほうが、はるかに強い動機付けになるからです。


自作の発明品を作って売って生活しているという状況で、最近感じているのは、
商品が使いたいと思って貰えるカタチをしているか。。。ということです。

判りやすい機能/不思議なカタチ、というのは、発明品を消費に結びつけるキーワードだと思います。

パッと見て、何に使うか判らないグッズ/これが今の私のテーマのひとつです。
発明におけるロイヤリティーの額                   2009/4/16
当方のジャバラックは、化粧E段製ですが、定価1470円 小売店への卸価格は880円 です。
(内製加工費が500円程度と考えられるので、自作することで、自分で工賃を稼いで生活している!ともいえます。)

アイデアが売れた際の一般的な?ロイヤリティーが卸価格の3パーセントとすると、、、包装ビニール袋の原価(25円)とほぼ同じ!! です。。。

商品の根本であるアイデアに対して、払われる対価(=価値)が、それを包装する袋代と同じ程度とは、、、全部自分でやっている私の目から見て、これは、余りにも不公正な料率のような気がします。
もしもアイデアを会社に売ってしまうと、この報酬じゃ、納得いかない。。。と思うこと、しきりです。


会社側から見た言い分としては、、、多分

@プラスアルファーの収入なんだから。。。
A作る労力、売る労力、管理する労力、売れなかったときのリスク、、等全部面倒見るんだから。。。
B順調な会社の場合、そんなアイデアに頼らなくても、会社は安泰だし、、、(つまり、多少売れるかも、、という程度では、今更ややこしい話で仕事を増やしたくない)
Cコレくらいが世間の相場だよ。。。

という感じでしょうか。

勝手に、お金が振り込まれてくる、、、というのは発明家にとって、ひとつのゴールですが、
自分のアイデアで食べて行こう、、、と考えると、現在のロイヤリティーの相場については、考えさせられます。
誤解、見間違え、錯覚、早とちり、、、と発明の関係             2009/4/18
私の場合ですが、、、自分勝手な憶測が、発明に繋がるケースが時々あります。
勝手な憶測というのは、無茶な飛躍を心の中で許すんだと思います。

例えば、、、
昔、ある記事で、、、、
カメラで集合写真を撮るとき、移される人の目線の位置を一点に集める目的で、赤い丸い印をカメラの上にかざして、みんなにその印を見てもらう、、、ということが掲載されていました。

それを説明した写真で、カメラの上にかざされた丸い印がなぜか、少し光を反射したように見えていたのですが、、、、最初に説明文を読まずに写真だけを見た私は、その変な光景(カメラマンが頭上に丸いマークをかざしている)を見た瞬間に、

■「このマークが赤く見える人は、自分が写っている。ということを示しているんだろうな、きっと。。。。」と、誤解してしまいました。
■その構造は、レンチキュラーレンズというステレオシート(少し角度を傾けると、違う絵模様が浮かんで見える立体シート)をそのまま利用しているだ!きっと、と勝手に思い込み、
■集合写真で、ほぼ真ん中にいるのに、写らないのを心配して、首だけ更に真ん中方向に伸ばしている、変な写真を思い出して、、「ああいう恥ずかしい写真を防ぐ為に考えたんだろうな」

と勝手に早とちりしてしまった訳です。
ステレオシートの知識と、首を伸ばした変な写真と、雑誌に掲載されていたカメラの上の丸い赤い印の三つが合体して、頭の中で丸く収まったんだと思います。
つまり、誤解して丸く収めた訳です。

記事の文書を読んで、誤解に気が付き、改めて、「じゃーそんな商品が有ってもいいんじゃないの?」
ということで、出来上がったのは、使い捨てカメラ用で、カメラ本体に、ステレオシートを貼り付け、カメラの画角と、ステレオシートの表示の切り替わる画角を一致させておく。。。というものでした。
カメラに直接貼る、ということと、カメラの画角と、シートの表示角度を一致させる、、、という点だけが、アイデアといえばアイデアかもしれませんが、、、、基本の着想は、勘違い の産物でした。

発明(創造)の原点が勘違い とは情無いのですが、、以外に真実を含んでいそうな気がします。
開発記録 2009/4/28 シェルポワイド 試作完了
シェルポシリーズは、オリジナルで製作している立体蛇腹を使った、ディスクケースです。

今回出来上がったのは、強化E段の表面に耐水エンボスシートを貼り付けた、角型ケースで、
蛇腹を2連納めた横長モデルです。
既存モデルのシェルポボックス15シリーズの2倍サイズというものですが、サイドのリブ部分を構造的に簡略化して、生産性を高め、コストダウンさせました。

シェルポの中で人気が高かった2連モデルなんですが、外側のポーチだけ流用していたチャック式の市販ケースが製造中止となってしまったため、、、、自作のボックス15をワイド化することで、後継モデルとしたわけです。

写真のモデルは、13×2で、26枚収納タイプですが、、、、これは、現行のボックス15と同じ厚みのサイズにしたためです。(蛇腹の素材が厚くなったので15枚⇒13枚に変更)

今後の予定としては、、、、
■メール便で発送できるぎりぎりサイズのモデルを検討する。
※課題…リブの強度が低下すると思われる。
■実用的に、最大サイズのモデルを作る。
※課題…開き止めの必要性。手にしたときの操作性を確認
■テスト販売で、改善箇所を洗い出す。
※マグホックの強度感は、、、収納枚数は、、、リブ付近のデザインは、、、その他
■商品モデル用の表装シートの選択
※耐 割れ性。色柄。滑りにくい感触。。等
■シェルポ取り扱いの小売店に、順次サンプルを発送の予定。
※表装サンプルシートを添付して、希望色柄のアンケート
■ケース部分の別用途を検討する。

試作モデルは、内側のベースがクラフトカラーのままですが、商品モデルでは、黒色シートを貼り付ける予定です。

試作モデルは、特価品のコーナーで、単価800円で販売の予定。(商品化モデルは1700円前後)






2009/5/16   ジャバラック使い方の提案
ジャバラックリピーターの方に、どこでお使いか聞きました。
10個以上御注文いただいている方の多くは、職場でお使いでしたが、ご自宅で12個を2列に並べて使っている、と言う方も居られたので、私も再現してみました。

うーん。これは、なかなか壮観!正に壁面収納です。



2009/6/2 デザインの迷路
リモコンラックを作ってみようかな、と考えているんだけど、それがきっかけでデザインというものにハマってきた。





デザインを考えるのは、発明を考えるのに似てる。
イメージを開いたり、閉じたり、繰り返しながら、試行錯誤して、、、
思いついたその時は、やった出来た。。。と思うけど、ちょっと頭を冷やして、遠くから眺めると、
全くチンケなものだったりする。
はたして、どこへ、行き着こうとしているのか。
2002/6/8  アイデアのひとつの結末
■私は、毎週テニスをやっています。
日本ではオムニコート(砂入り人工芝)が全盛で、1時間もプレーすると、靴の中に砂がいっぱい入り、違和感がはなはだしい。
測ってみると、、私の場合、40分のプレーで、左右の靴に夫々15グラムずつの砂が溜まりました。
砂の量は、砂の乾燥度合い、靴のカットの高さ(ハイカットかローカットか)、プレーの激しさ、などにも左右されるみたいです。

■不便さを感じて、何とかしようと言うパターンのアイデアですが、、、靴の中に砂が入らないグッズを作ってみようと、思いました。

■試しに、靴の編み込み部分からの砂の侵入をガードしてみました。(ガムテープで塞いだだけ)
結果、40分で15グラムと、何もしない場合と同じ分量の砂が溜まっていて、全く効果が無いことが、判明。
砂は、足首の周りの、靴下と靴の隙間から侵入していると推測された。

次に、チュールと呼ばれる極細網目の布地で、靴下メッシュカバーを作ってみた。
このメッシュカバーは、靴下の上から履くもので、カバーの下のスカート部分が靴の開口部分をガードする構造です。

このメッシュカバーを付けてみると、40分のプレーで、約2グラムの砂しか侵入しておらず、かなりの効果が期待できました。

■このアイデア自体は、約4年前に思いついて、当時ネットで類似品の検索をしても発見できなかったのですが、、、つい先日、実験してみた結果、効果も良好なので、出願の準備をしてみようかなあ、、、と思い、再度類似品の検索をしてみました。

グーグルで、 テニス 砂 防塵カバー であっけなく登場。
 http://www.j-tokkyo.com/2006/A43B/JP2006-055601.shtml

ありました!!!類似品というかそのものズバリです。

ちなみに、更に詳しい内容を知りたい場合は、出願番号2004-270550 というデーターをhttp://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjbansaku.ipdl?N0000=110
に入力すれば、図面や、特許の明細書が全文閲覧できます。

こうして、、、思いついたひとつのアイデアが、ひっそりと幕を下ろすと言うパターンも良く有ります。

先に、出願されていた○○さん、、、も、テニスを愛する方のようで、、同じ不便さを感じて、同じ解決策を思いついた。。。ということで、他人とは思えない親近感を感じます。(^^)
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